【18/11/08 sawachi-

糖質制限ダイエットを行う上で

江部康二先生


初めまして、

私は現在大学4年で、「糖質制限」ダイエットをテーマに卒業論文を書いています。

疑問があり、ぜひ先生に意見をいただけたらと思っています。


ダイエット目的の「糖質制限食」と、糖尿病治療目的の「糖質制限食」は、

中身はあまり大差がないとしても、細かい部分で異なる箇所があるのか疑問に思いました。

糖尿病患者の人は、病気が改善されるまでほぼ一生「糖質制限食」を続けていかなければいけません。

普段の食事で、炭水化物、高糖質な物はほぼ食べることができないと思います。

健康体の人がダイエット目的で、糖尿病患者の方と同じように取り組み続けたら、

逆に具合が悪くなってしまうことはないのでしょうか?


ダイエット目的の、健康体の人が行うべき”適度な”糖質制限とはどのくらいなのでしょうか?


教えて頂けると幸いです、よろしくお願いします。】


こんにちは。

sawachi- さんから、糖尿人と正常人の糖質制限食について

コメント、質問を頂きました。


まずは、糖尿病の人や肥満・メタボリックシンドロームや生活習慣病の人の

治療と予防には 糖質制限食がベストの食事療法です。

そして 『糖質制限食』実践により、

糖尿病の人では

「食後高血糖(グルコーススパイク)」と「平均血糖変動幅増大」

が予防でき、血糖コントロール良好となります。


耐糖能正常型の人においても、「グルコースミニスパイク」が予防できるので、

生活習慣病の予防・治療ができます。

このことが食事療法において根源的に大切です。


人類700万年の歴史のなかで、穀物摂取開始はわずか1万年前からです。

私は、現代の生活習慣病は、

穀物の頻回過剰摂取とそれに伴うインスリンの頻回過剰分泌が元凶と考えています。


すなわち、生活習慣病とは『糖質病』と言い換えても過言ではありません。


そして、糖質制限食とは、狩猟・採集時代の人類本来の食事・人類の健康食と考えています。

700万年間食べたことのない『穀物』を総摂取エネルギーの60%食べるという現代日本の食生活は

とんでもくアンバランスな食事というしかありません。


次に最近の

<span style『糖質制限食十箇条』

の紹介です。


『糖質制限食十箇条』

−糖尿病や肥満が気になる人に−


一、 糖質の摂取を減らす。可能なら一回の食事の糖質量は20g以下とする。

二、 糖質制限した分、タンパク質や脂質が主成分の食品は充分量食べる。

三、やむを得ず主食(ご飯、パン、麺類など)を摂るときは少量とする。

四、水、番茶、麦茶、ほうじ茶などゼロカロリー飲料はOK。果汁・清涼飲料水はNG。

五、糖質含有量の少ない野菜・海草・茸類はOK。果物は少量にとどめる。

六、オリーブオイルや魚油(EPA、DHA)は積極的に摂り、リノール酸を減らす。

七、マヨネーズ(砂糖無しのもの)やバターもOK。

八、お酒は蒸留酒(焼酎、ウィスキーなど)、糖質ゼロ発泡酒はOK。辛口ワインも適量OK。

醸造酒(ビール、日本酒、など)は控える。

九、間食やおつまみはチーズ類やナッツ類を中心に適量摂る。菓子類、ドライフルーツはNG。

十、可能なら化学合成添加物の入っていない安全な食品を選ぶ。


*糖尿病の人がやむを得ず糖質を摂取するときは、

食直前に、「αGI剤」か「グリニド系薬剤」を内服すると、

食後高血糖がある程度防げる。

*牛乳は100mlくらいならOK。成分未調整豆乳は200mlくらいOK。

*肉と魚貝の摂取量は<1:1>が目安。

*経口糖尿病薬やインスリン注射をしている糖尿人は、必ず医師と相談してください。


『糖質制限食』の3パターン

一、スーパー糖質制限食は三食とも主食なし。効果は抜群で早く、一番のお薦め。1回の食事の糖質量は20g以下。

  一日の糖質量は30〜60g

二、スタンダード糖質制限食は、一日一回(朝か昼)少量の主食あり。夕食は主食抜き。

  一日の糖質量は70〜100g

三、プチ糖質制限食は夕だけ主食抜き。朝と昼は少量の主食あり。嗜好的にどうしてもデンプンが大好きな人に。

  一日の糖質量は110〜140g

*糖質を摂る食事では、一食当たり、50〜60gの糖質摂取。




抜く必要がある主食とは米飯・めん類・パンなどの米・麦製品や芋類などの炭水化物。



魚貝・肉・卵・豆腐・納豆・チーズなどタンパク質や脂質が主成分の食品はしっかり食べる。



糖質制限食実践後に好ましくない症状(力が入らない、しんどい、髪が抜ける、生理がとまる・・・など)が出現した人のほとんどにおいて、実際にはカロリー不足が認められます。



糖質制限食はカロリー制限食ではありません。

摂取カロリーの目安は厚生労働省のいう「推定エネルギー必要量」です。

摂取エネルギーが足りていれば、好ましくない症状が出現することはほとんどありません。


糖質制限食の理論的根拠

1、血糖値を直接上昇させるのは糖質だけで、たんぱく質・脂質は上昇させない。

2、糖質を摂取しなければ血糖値は上昇しない。

3、糖質制限食を実践すれば食後血糖値はほとんど上昇せず糖尿病は改善する。

4、食前・食後の血糖値血糖変動幅が少ないので生活習慣病の予防ができる。

5、食後血糖値の上昇が極めて少ないので、追加分泌インスリンも少量ですむ。

6、過剰なインスリンは肥満・がん・アルツハイマー病などのリスクとなるので、

 血糖コントロールができる限りで少量であるほど身体にはいい。

 


ということで、とてもシンプルです。

上記6つは、生理学的な事実やエビデンスがあることですので信頼度は高いです。


☆☆

なお本にも書きましたが、 糖質制限食によりリアルタイムに血糖値が改善します。

このため、既に経口血糖降下剤(オイグルコン、アマリールなど)の内服やインスリン注射をしておられる糖尿人は

低血糖の心配がありますので必ず主治医と相談して頂きたいと思います。

一方薬を使用してない糖尿人は、低血糖の心配はないので、

以下の本などを参考にされて、

自力で 糖質制限食を実践して糖尿病改善を目指していただけば幸いです。


推奨著書

「主食を抜けば糖尿病は良くなる!糖質制限食のすすめ 新版」2014年(東洋経済新報社)

「なぜ糖質制限をすると糖尿病が良くなるのか」2015年(ナツメ社)

「糖質オフ!健康法」2016年3月(PHP研究所 )

「人類最強の糖質制限論」2016年4月(SB新書)

「増補新版食品別糖質量ハンドブック」2016年6月(洋泉社)

マンガでわかる「糖質オフ! 」健康法2016年12月、(PHP研究所 )

外食でやせる! 「糖質オフ」で食べても飲んでも太らない体を手に入れる、2017年(毎日新聞出版)

「江部康二の糖質制限革命」2017年(東洋経済新報社)

「男・50代からの糖質制限食 ストーリーで学べる最強の食事術」2018年10月(東洋経済新報社)


レシピ

「電子レンジで糖質オフの作りおき」 2016年10月(宝島社)

「やせぐせがつく糖質オフの作りおき 」2017年3月(宝島社)

「高雄病院の糖質制限作りおき 」2017年5月(洋泉社)

「作りおきおかずで簡単! 朝・昼・晩 糖質オフのダイエット献立」2017年10月 (家の光協会)

「女性のためのラクやせ糖質制限ハンドブック」2018年9月(洋泉社)

「糖質オフの作りおきおかず」2018年10月(宝島社新書)

「男性のための糖質制限最強ダイエットハンドブック」2018年10月(洋泉社)


江部康二

Source: ドクター江部






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